液晶ディスプレイを長期間使用していると、劣化や故障などにより「そろそろ寿命かもしれない」と感じることがあります。
しかし、まだ使える状態の場合、買い替えるべきなのか悩みますよね。今回は、液晶ディスプレイの寿命や劣化・故障の症状などについて解説していきます。
液晶ディスプレイの寿命と買い替えの目安
液晶ディスプレイの寿命は、一般的に15,000〜50,000時間ほどとされています。1日に使用する時間を12時間として計算すると、年数にして4~10年ほどが目安です。
ただし、ディスプレイの寿命に明確な定義はありません。また、液晶の方式や使用する環境、使用時間などによって劣化速度も変わるため、寿命ははっきりと認識しづらいでしょう。
液晶ディスプレイの寿命に大きく関わってくるのは、バックライトの劣化です。画面の明るさを保つためのバックライトは、使用時間とともに徐々に劣化して輝度が減少していきます。
そのため、画面がチラついたり暗くなってきたりするなど、見づらさを感じるようになったら買い替えのタイミングと考えてもよいでしょう。
ちなみに、主なメーカーの多くは保証期間が3年です。そのことからも、4年以上使用すると不具合や経年劣化の影響が出る可能性が高まってくると考えられます。
液晶ディスプレイが劣化したときの症状
液晶ディスプレイが劣化してくると、画面の映りに影響が出てきます。以前と色味が変わったり暗さを感じたりする場合は、経年劣化による症状が出始めているのかもしれません。
色が薄い、赤っぽい、暗く感じる
液晶ディスプレイのバックライトが劣化してくると、画面が徐々に暗くなっていきます。これは、バックライトの輝度低下や色味の変化が原因です。また、色調のバランスが崩れ、全体的に赤みがかったり、色が薄く感じられたりすることもあります。
液晶ディスプレイは画面の設定で、輝度や彩度、コントラストなどを変更できますが、調整しても以前のように戻らない場合は劣化してきた可能性が高いでしょう。
色調の変化は、作業効率や目の疲れにも影響を与える可能性があります。特にイラストや写真の編集など、色の正確性が重要なデザイン関係の作業をするなら早めの対応が必要です。
チラつき、ノイズがある
液晶ディスプレイが劣化すると、画面がチラついたり、縞模様などのノイズが発生したりする場合があります。チラつきとは、画面がチカチカ点滅したり乱れたりする現象です。
画面のチラつきは液晶パネルの劣化だけでなく、電子部品の故障やケーブルの接続不良などが原因の可能性もあります。
そのため、チラつきがあるときは、まず故障や経年劣化以外の原因がないかチェックしてみましょう。
たとえば、長時間パソコンを使っていて、液晶ディスプレイが帯電している場合にもチラつきは発生します。その場合、電源ケーブルや周辺機器を外して放電するのが有効です。
画面が映らない
もっとも深刻な症状としては、画面が完全に映らなくなることです。これは、液晶パネルやバックライトの故障、電源部の不具合など、さまざまな原因が考えられます。
画面が映らない場合は、まずケーブル類が正しく接続できているか確認しましょう。ほかにも、画面のモード切替などの設定が切り替わっている可能性もあります。
修理可能な場合もありますが、数年ほど使っているのであれば買い替えたほうがよいケースも多いです。
液晶ディスプレイの寿命を長持ちさせるには
液晶ディスプレイの寿命を長持ちさせるには、次のような対策があります。
- 長時間使用しないときは電源を切る
- 頻繁に電源のオン・オフをし過ぎない
- 適切な温度や湿度を保つ
- 定期的に清掃をする
まず、液晶ディスプレイの電源に関して、長時間使わない場合は電源をオフにしましょう。使用時間が長いほど劣化も早くなります。
ただし、頻繁に電源をオン・オフするとかえって負担がかかるので、短時間であればスリープやスタンバイの状態にしておくのがおすすめです。
急激な温度の変化や高い湿度も、製品の寿命を縮める原因になります。直射日光や暖房の風が直接当たる場所などに設置するのも避けたほうがよいでしょう。
また、長持ちさせるためには定期的な清掃も大切です。ホコリが積もって放熱の邪魔をすれば、熱がこもりやすくなりダメージの原因となります。
清掃の際にも、画面を強く押さないようにするなどの注意が必要です。
液晶ディスプレイの使用時間を調べる方法
液晶ディスプレイの使用時間を調べる方法は、メーカーや製品によって異なります。
ディスプレイの設定などができるメニュー画面から使用時間を確認できる場合がありますが、すべての製品で使用時間が確認できるわけではありません。
そもそも使用時間の項目がない場合や、ユーザーからは確認できない場合などもあります。
まずは自分が使っている製品の取扱説明書を確認してみてください。
液晶ディスプレイの処分方法
液晶ディスプレイを処分する場合、基本的には家庭用ごみとして出すことはできません。
「小型家電リサイクル法」によりリサイクルが推奨されているため、適切な方法で処分しましょう。
主な処分方法は以下の通りです。
製造メーカーの回収 |
無料: PCリサイクルマークあり 有料: PCリサイクルマークなし |
---|---|
家電量販店へ持ち込み |
有料: ディスプレイの回収のみ 無料: パソコンとセットの場合や、買い替え時の下取りとして出せる場合 |
自治体の回収ボックス | 無料 |
パソコン3R推進協会へ依頼 | 有料 |
自治体連携の回収業者へ依頼 | 無料 |
不用品回収業者へ依頼 | 有料 |
リサイクルショップやフリマアプリ販売 | 無料 |
液晶ディスプレイは、PCリサイクルマークがついていれば無料でメーカーに回収してもらえます。適切に処分してもらえるため、まずはメーカーの回収を検討しましょう。
液晶ディスプレイを買い替える場合には、家電量販店もおすすめです。家電量販店での回収は基本的に有料ですが、新しく購入する場合は下取りとして出せる場合があります。
有料で回収してもらう場合は、メーカーやパソコン3R推進協会、不用品回収業者などいくつかの選択肢があります。料金は500円~5,000円ほどと業者によって幅があるので、安さや信頼性などを比較して検討しましょう。
なるべく損をしたくない場合には、リサイクルショップやフリマアプリで販売することもできます。ただし、状態が良い製品や購入して3年以内などの新しい製品でなければ、高値での販売は期待できません。
また、個人間の取引はトラブルの可能性がある点にも注意しましょう。
液晶ディスプレイの寿命が来たらレンタルも検討しよう
液晶ディスプレイは約15,000時間〜50,000時間が寿命とされているため、数年ほどで買い替えるのが一般的です。画面がチラついたり色味が以前と変わってきたりと不具合を感じたら、買い替えを検討してもよいでしょう。
また、液晶ディスプレイを「一定期間だけ使いたい」「イベントの間だけ使いたい」という場合、購入するのはもったいないと感じる方もいると思います。そんなときにはレンタルもおすすめです。
レンタルサービスを利用すれば、経年劣化や寿命を気にすることなく、必要なときだけ液晶ディスプレイを使えます。購入したら高額な性能の良いディスプレイも、レンタル費用だけで安く使えるのも利点です。
カリナイトでは、PC用の液晶ディスプレイから大画面のモニター、広告用のサイネージディスプレイまで、多様なレンタル製品を取り揃えています。
お気軽にお問い合わせください。