2023年9月19日、ついにAppleの各種OSの大型アップデートがリリースされました。
アップデートにはiOS17、iPadOS17に加え、WatchOS10やtvOS17、HomePod ソフトウェアバージョン17も含まれており、新機能も多い注目のアップデートとなっています。
新型OSへアップデート可能な端末か要注意
新型OSのインストールが可能なシステム要件から外れている端末もあります。
ある程度新しい端末でなければアップデートできないため、ご注意ください。
iOS17 対応表
iOS17から、iPhone8 、iPhone8 PlusとiPhone Xが新型OSにアップデート非対応となりました。
非対応となった3機種はiOS16系統までしかアップデートできないようです。
なお、iPhone15 ProとiPhone15 Pro Maxについては、iOS17がインストールされた状態で発売されるとの事。
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iPadOS17 対応表
iPadOS 17は2015~2016年に発売されたA9Xチップ搭載の機種でアップデート非対応が出ています。
9.7インチiPad Proや12.9インチiPad Pro (第1世代)、iPad (第5世代)はiOS16系統までしかアップデートできないようです。
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watchOS10 対応表
Apple Watch Series 9とApple Watch Ultra 2に関しては、watchOS10がインストールされた状態で発売される見込みです。
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tvOS17 対応表
tvOS17へのアップデート対象機種は、｢tvOS16｣ のサポートデバイスと同様となります。
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iOS17の変更点
iOS17になり、AI技術が活用されていそうな機能も出てきています。
大小様々な変更があるため、以下にまとめていきます。
インタラクティブウィジット
iOS17により、ウィジェットから直接アプリを操作する「インタラクティブウィジット」という機能が追加となりました。
例えば、音楽再生アプリのウィジット上で音楽の再生や停止をしたり、予定表アプリのリマインダーの完了を行ったりすることが可能となります。
対応しているウィジットであれば自動的に有効となるため、設定変更の必要はありません。
連絡先ポスター
- 「連絡先」を開く
- 「連絡先 > 自分の連絡先」とすすめる
- 「連絡先 > 自分の連絡先 > 連絡先の写真とポスター」とすすめる
- 連絡先の写真とポスターの設定で、「あなたの名前と写真を友達と共有」で続けるを選択
- 名前と好きな背景画像を設定して次にすすみます
- ポスターをプレビューにすすめたら、続けるを選択
- 連絡先の写真でアイコンとなる画像を設定して、続けるを選択
- 完了を選択
進化したAirDrop機能
iOS17では、AirDropが進化してNameDropというものが可能となりました。
具体的な用途としては、iPhone同士を近づけるだけでの連絡先交換が可能です。
交換されるデータには連絡先ポスターの内容が含まれるため、連絡先をコレクションしているような楽しさがあります。
その他、2台のiPhoneを近づけるだけでSharePlayセッションする事が可能となっています。
壁紙の自動拡張機能が追加
壁紙に設定した画像の見切れた部分を補完し、画像の余白を自動で作ってくれる拡張機能が搭載されたようです。
例えば、待ち受け画面の時計ウィジットが邪魔で、壁紙設定画像が見づらくなるような状態を回避する事ができます。
オリジナルのライブステッカーが作れる、新しい切り抜き機能
撮影した写真から被写体のみを切り抜く機能がiOS16に搭載されていましたが、機能強化されました。
切り抜いた写真をライブステッカーにする事が可能になっています。
ライブステッカーにした画像は絵文字キーボード内に入るため、絵文字が使える各種アプリで使用ができるとの事です。
Safariのプロファイル機能
Safariのブックマーク、履歴、タブグループ、拡張機能などを用途ごとに使い分ける事ができる「プロファイル」という機能が追加されました。
例えば、仕事用、プライベート用でグループ分けが可能であるため、タブグループや履歴が混ざる事がなくなるでしょう。
- 「設定」を開く
- 「設定 > Safari」とすすめる
- 「設定 > Safari > 新規プロファイル」とすすめる
- プロファイルの名称やアイコン、色やスタートページに表示するお気に入りフォルダなどを設定
- 完了を選択
- Safariでブラウザのタブを開いた際、画面中央の下に「プロファイルの切り替え」が表示される
- 複数のプロファイルを切り替えて使える状態になります
スタンバイモード
横向き充電中に時計やウィジット、カレンダーや写真などを表示可能な「スタンバイモード」が追加となりました。
iOS17にした時点で有効となる機能であり、左右スワイプで画面切り替えができる他、長押しする事で新しいウィジットの追加も可能です。
長押しや上下のスワイプで一部の項目のデザイン変更も可能であるため、色々とさわって自分好みにする事もできるでしょう。
3Dキャプチャ機能 (公式リリースノート非掲載)
3Dキャプチャ機能として、Object Captureによるリアルのコピペが話題になっています。ただし、iOS17のリリースノートにも記載がなく、公式アプリもまだ出ていないようです。
現状では対応した非公式アプリでのみ有効な機能であり、誰でも使えるようなものではないと考えて良いでしょう。
以前にもTrueDepthカメラの機能に対応した3Dスキャンアプリで似たような事ができましたが、精度が上がって穴が空いていたり簡易表現になる事が少なくなっているとの話があります。
開発者向けのObject Capture APIに関しては、数年前から以下の公式ページで説明があります。
対応機種がある
使用にあたり、対応機種があるようです。対応するのはLiDAR搭載のApple製スマートフォン、タブレットであり、一部のiPhone Proシリーズ、iPadProシリーズなどが該当します。
- iPhone Pro 12以降がLiDAR搭載
- 11インチ iPad Pro(第2世代以降)、12.9インチ iPad Pro(第4世代以降)にLiDAR搭載
対応アプリが必要
Object Capture自体はAppleが無料公開しているAPIであるため、iOS17に含まれる機能ではないようです。Object Capture APIが組み込まれたアプリを探し、インストールすると使用が可能との事。
具体的には、以下のようなアプリがあるようです。
- 「Hyper Capture:3D Object Scan」
パーソナルボイス機能 (公式リリースノート非掲載)
現時点では英語のみの対応ですが、パーソナルボイス機能により、自分の声を生成できるようになったようです。150の短文を読み上げると機械学習されて生成される仕組みとなっており、読み上げは15分ほどで終わります。
機械学習が完了し、利用可能になるまでは数時間かかるとの事。
その他の改善された機能
- 手書きキーボードの認識力が向上
- 写真アプリで犬や猫を認識するようになり、被写体切り抜きも対応
- 犬や猫の認識が可能になったため、ペットをアルバムで識別可能
- タイマー機能が複数同時に実行可能
- ライブテキストが縦書きの日本語の認識に対応
- 天気アプリに「前日の天気」を確認できる機能が追加
- 標準のカメラアプリに水平機能が追加
- SafariのプライベートブラウズにFace ID/Touch IDが利用可能
- Spotlight検索にて、次の行動を予測してアプリを提案する機能が追加
- Appleのマップアプリのオフライン利用が可能
- AirTagまたは探すネットワークアクセサリが最大5人まで共有可能
- 画像を調べる機能が強化され、料理写真からレシピやお店への経路を表示できる
- 画像を調べる機能の対象が増え、洗濯タグに記載の記号やマークの意味なども分かる
- 静止している動画にも画像を調べるが有効になった
- 画面との距離の機能により、長時間の使用に警告表示が可能※1
- オーディオメッセージの書き起こし機能が追加され、音声を文字で読む事が可能
- FaceTimeにて、ハンドジェスチャーだけでARエフェクトのリアクションが可能
- ロックダウンモードが強化され、セキュリティが向上
※1 一定時間近すぎる距離で見ている場合に検知される機能ですが、デフォルトでは無効です。
iPadOS17の変更点
iPadOS17は多くの変更点がiOS17と共通ですが、一部、iPadOSのみとなるものがあります。
ロック画面のデザインとカスタマイズ
iPadOS17では、ロック画面のデザインが変更となり、カスタマイズ方法も新しくなりました。
- お気に入りの写真表示、フォントスタイル変更により、自分好みのロック画面にできる
- ロック画面でよく使うウィジェットを表示可能
- 天気、時刻、バッテリー残量、カレンダーの予定、アラームなどの情報をまとめて確認可能
- マルチレイヤーの被写界深度エフェクトで、時刻表示よりも被写体を優先して前面に配置できる
- ロック画面は複数のテンプレートが作れ、簡単に画面を切り替えることが可能
- ロック画面のギャラリーでデザイン候補が出て、万華鏡などの新しい壁紙から選択できる
- Live Photosのモーションエフェクト強化。ホーム画面設定のLive Photosでのロック解除を演出
- ライブアクティビティで、ロック画面から直接、リアルタイムで起きていることを把握できる
- 通知がロック画面の下部に表示されるようになり、リスト、スタック、または件数で表示可能
その他の改善された機能
- iPadでもヘルスケアアプリが導入された
- ステージマネージャの改良でウインドウ配置の自由度がアップ
- ステージマネージャの改良で外部ディスプレイの内蔵カメラに対応
- フリーボードの改良で新しい図形追加機能と共同作業車をガイドする「フォロー」が追加
WatchOS10の変更点
WatchOS10ではWatchOS史上最大のアップデートとの事で、全体的なUI(ユーザーインターフェース)自体にも改修が入っています。
- デジタルクラウンで表示されるスマートスタック※1 ※2
- サイクリングワークアウトとハイキングの機能を強化
- マインドフルネスアプリに心の状態を振り返るための新しい健康体験追加※3
- サイドボタンでコントロールセンターにアクセス可能
- 文字盤として「スヌーピー」「パレット」「ソーラーアナログ」「モジュラーUltra」が追加
※1 デジタルクラウンで各アプリのウィジットへ移動可能になりました。※2 1回押してすべてのアプリに、2回押して最近使ったアプリにアクセス※3 新しい健康体験の他、日光の下で過ごした時間を記録できるようになりました。
メッセージ機能の主な変更
メッセージ機能の変更は、以下の通りです。
- 連絡先のミー文字または写真を表示
- よく使う項目をピンで固定
- 編集、送信の取り消し、未開封で並べ替え
ワークアウト機能の主な変更
ワークアウト機能の変更は、以下の通りです。
サイクリングワークアウト
サイクリングワークアウトは、パワーメーター、ケイデンスセンサー、スピードセンサーなどの各Bluetooth対応センサーと連携。
新しいケイデンスとパワーの指標が表示されます。
サイクリングパワー表示
サイクリングパワー表示では、ワットの単位で測定。
ワークアウト中のパワー出力が表示されます。
パワーゾーン表示
パワーゾーン表示では、機能的作業閾値パワー（60分のセッションで持続できる最大のパワーを測定したもの）を活用。
パーソナライズされたゾーンの作成、各ゾーンでの経過時間が表示されます。
サイクリング速度表示
サイクリング速度表示では、現在の速度、最高速度、距離、心拍数、またはパワーを表示。
Apple Watchの各種体験
Apple Watchのサイクリング指標、ワークアウト表示、およびサイクリング体験が簡単に確認可能。
ライブアクティビティにより、自転車のハンドルバーに取り付けたiPhoneで表示されます。
tvOS17の変更点
tvOS17でも新たに利用可能となった機能があります。新機能は、AppleTV 4Kがリビングルームのデバイスとしてさらに便利となるものです。
FaceTimeに対応
- FaceTimeに対応し、iPhoneやiPadと連携して切り替え可能
- 連携カメラとの対応により、デバイスのカメラとマイクを利用して参加者を集める事が可能
探しやすい機能や聞きやすい機能など追加
- コントロールセンターのUI(ユーザーインターフェース)を再設計、簡単に各種情報へアクセス
- Siriを使った機能が拡張され、Siri Remote（第2世代以降）を探す事が可能
- Apple Music Singと連係カメラの双方向機能で曲や歌い手、フィルタを組み合わせ可能
- 個人ライブラリ、共有ライブラリの写真をスクリーンセーバーとして表示可能
- 対話の音声を分離し、センターチャンネルで強調。ノイズがなく、人の話し声が聞き取りやすい
- 年内にはCisco WebexとZoomに連携し、コミュニケーション機能を利用できる
不具合情報
リリース直後の現在、アプリ側に起因する不具合が多く見られるようです。
不具合情報を以下に掲載します。
iOS17の不具合
次回アップデートまで直らない可能性のあるもの
- スクリーンタイムのバグが原因で、制限を回避、自由にiPhoneを使えてしまう※1
- Yahooメールの着信音が設定と異なる音になる
- SmartNewsでリロード不可
- Yahoo!カーナビでナビが開始されない
- Yahoo!天気で何も表示されない
- Yahoo!乗換案内、高頻度でアプリが落ちる
- Apple Musicのアプリが落ちる
- ワイヤレスCarplayでBluetooth接続後、車載WiFiに接続できない
- ユーザー辞書が反映されない
- iPhoneショートカットアプリでAppleWatchの消音切り替えを実行するとタイムアウトし、以降の命令がキャンセル
- メモ帳アプリのロックをかけている項目をスクロールさせるとアプリが落ちる
- ウィジットの時計の時間がずれる
- MacのiTunesにデバイス認識されない
- アンテナが1～2本しか立たず、電波が不安定になる
- スタンバイモードで、強制的に明るさが自動調整される
- 3Gでしかつながらない
- iPhone 12にiOS17入れたら、ライトニングケーブルで充電できなくなった
- ロック中にウィジェットへのアクセスを許可していないのにも関わらず情報が表示される
- キャリアのアイコンが消える
- LINEの通知音が変わってしまう
- Safariで文字がかぶる
- ブラウザでauIDでのログイン不具合
※1 iOS16の頃からのバグで、アプリの使用時間設定が勝手にリセットされたり、古い設定に戻るもの
再起動で直ったとの話があるもの
- Amazonアプリが日本にいても米国扱いになる不具合
- インスタ、Twitterが英語表記になる
- LINEが開けなくなる
- Simejiが初期化
- 電波状態アイコンが表示されない
- 壁紙が正常に表示されない
- コントロールセンターからWiFiを切断できない
macOSのアップデートは後日に予定されている
macOSの最新版である「macOS 14 Sonoma」は2023年9月27日に予定されているため、macユーザーは少し待つことになります。
新型OSのインストールが可能なシステム要件から外れている端末もありますので、ご注意ください。
macOS 14 Sonoma 対応表
macOS 14 Sonomaから、2017年製のiMac/MacBook Proや12インチRetinaディスプレイを搭載したMacBookシリーズがアップデートの対象外となる予定となっています。
| アップデート対応予定 | |
|---|---|
| MacBook | 非対応 |
| MacBook Air | 2018年モデル以降 |
| MacBook Pro | 2018年モデル以降 |
| Mac mini | 2018年モデル以降 |
| iMac | 2019年モデル以降 |
| iMac Pro | 2017年モデル以降 |
| Mac Studio | 2022年モデル以降 |
| Mac Pro | 2019年モデル以降 |
